2016年5月21日土曜日

グットイナフマザー グットイナフチャイルド

母の友のFacebookページに母の日に投稿された記事。

◎母の日です。
「母の友」読者のお母さん、いつもご愛読ありがとうござ
います。きっと忙しい毎日をお過ごしのことと存じます。今日は母の日。どうか無理のない範囲で、ほどよく、心の深呼吸をしてくださいね。▼ほどよく、といえば、著書『ははがうまれる』で子育てのヒントをやさしく綴ってくれた精神科医の宮地尚子さんが、「母の友」6月号・特集「育児ストレス!」に、こんなメッセージを寄せてくれました。一部をご紹介します。

▼いいかげんな母親って、だめかな。ほどよい母親だったら、どうだろう。「いいかげん」って、「良い加減」ってことなんだけれど。
▼イギリスの有名な児童精神分析家のウィニコットが、「グッドイナフマザー」ということを言っている。お母さんは、ほどほどによければいい、というか、ほどほどによいくらいがちょうどいいということである。よすぎてはだめなのだ。(略)

▼母親に対する要求水準は世の中において高い。「お母さんなんだからできるでしょ」といって押しつけられる仕事量の多さはハンパではない。子どもがぐずっても、すぐに泣きやませられるのが当たり前。手作りのかわいいお弁当が作れて当たり前。いつもニコニコ、子どもが少々いたずらをしても、穏やかに対応できて当たり前。そんな理想のお母さん像にふりまわされ、世のお母さんたちの多くが「私は母親失格じゃないか」と思ってしまいがちだ。(略)
▼もっともっと、お母さんが抱える仕事量の多さへの認識と、ほどよい母親、いいかげんな母親のよさ、というものが世の中に伝わっていくといいと思う。
▼ただ、「ほどよい」ということを完璧にしようとしてしまって、よけいに苦しくならないでほしい。どのくらいがほどよいのかを見極めるのは、難しいもの。お料理をしたことのない人が初めて料理を習うとき、塩少々の「少々」とか、油適量の「適量」というあいまいな指示に一番とまどうという。
▼子育てだって、みんな初心者。試行錯誤の中で、母はグッドイナフマザーになり、子どもはグッドイナフチャイルドになっていけばいいのです。ほどよい子ども、いいかげんな子どもを、みんなで育てましょう。
◎「母の友」2016年6月号(32~33ページ)「グッドイナフマザー」宮地尚子より


本日がたとえ「パーフェクトな一日!」とならずとも、
「グッドイナフな一日」でありますように!


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